駐車違反の身代わり出頭が常態化している会社

駐車違反の取締りが厳しくなり、車線を潰していた路肩駐車はここ10年で一掃され、大打撃を受けたのは運輸業界だった。トラック宅急便の佐川急便東京営業所(東京都江東区東雲2-13-32)の男性運転手が勤務中の駐車違反を隠すために知人を身代わりに警察署に出頭させたとされる事件で、同営業所の他の運転手十数人が同様の替え玉をしていた疑いがあることが、捜査関係者への取材で分かった。警視庁は営業所内で不正が横行していた可能性があるとみて実態の解明を進めているが、一体どんな人物がキップを切られていたのだろうか?

捜査関係者などによると、今年5月、同営業所の男性運転手が勤務中、都内の路上の普通乗用車用のパーキングエリアにトラックを止めていて摘発された。運転手が知人に身代わりで出頭するよう持ちかけた。すると、この知人がさらに知人に頼むなど複数の人物を介し、運転手とは別の男性が出頭した。どうやら常習化しているようで手馴れた様子だ。このようなルートを食い扶持(くいぶち)にしている輩でもいるのだろうか?

その後、警視庁本部の担当部署が出頭した男性について調べたところ、驚いたことに普通免許しか持っておらず、駐車違反をしたトラックを運転するために必要な中型免許すら持っていないことも判明。同庁の事情聴取に対し、男性は身代わりに出頭したことを認めた。

運転手も警視庁の任意の調べに「男性に報酬の金銭を支払った」と不正を認め、勤務や人事評定に悪影響が出ることを避けたかったという趣旨の話をしているというが、とんでもない話だ。車を運転する資格の無い人間が、車を運転するなど殺人行為に等しい。

警視庁は同営業所の他の運転手が同様の不正をしていないか駐車違反記録を調べた。その結果、2013年以降、十数人の運転手について知人や家族が身代わりに出頭したことが疑われるケースが見つかったという。過去に佐川急便で働いていた男性によると、「サガワ内にいる人間に世の中の法律は通用しない」という。

警視庁は16日、同営業所など数カ所を道交法違反や犯人隠避教唆(はんにんいんぴきょうさ)容疑などで家宅捜索。身代わり出頭が横行していた可能性もあるとみて押収した資料を詳しく分析する。これをきっかけに潜入調査でもして、コンプライアンスを強化してもらいたい。佐川急便株式会社は上場してはいない。

ドライバーの身代わりになり、自分が駐車違反をしたと名乗ってでたのなら、友人は「犯人隠避罪」だけが成立します。その時、ドライバーは「道路交通法違反」と「犯人隠避教唆罪」になります。
道路交通法違反(駐車違反)は3カ月以下の懲役又は5万円以下の罰金で、両者は併合罪の関係になりますから、両罪で2年3カ月以下の懲役又は25万円以下の罰金となります。


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